こだわりのペンは持っていますか?
見た目のデザインや作り、書き味など、
こだわりを持って選んだペンは
書くことを楽しくさせ、気持ちを高めてくれるもの。
そんな特別なペンを紹介するこの連載。
第2回となる今回は、ボールペンに加えて、
万年筆とシャープペンシルもピックアップしました。
新年度の準備を整えるこの時期、
新生活の相棒となるような、
自分のスタイルに合った1本をお選びください。

1本目は、ドイツのハイデルベルグで創業したステーショナリーメーカー、Kaweco(カヴェコ)の「スカイラインスポーツ 万年筆」。ミュンヘン・オリンピックの公式ペン「Kaweco Sport(カヴェコ スポーツ)」をもとに、現代的でカジュアルな印象に仕上げた万年筆です。1番の魅力は、特徴的なデザイン。ペン先収納時の全長はわずか105mmと短く、鉛筆のような8角形の太めのキャップとのバランスが独特なフォルムとなっており、愛らしい印象です。筆記時の全長は130mm程度で十分な長さとなり、太めの軸が握りやすく安定感のある筆記が可能です。ペン先はスチール製ですが、カヴェコのペン先は比較的柔らかく、こちらのスカイラインも紙に引っ掛かるような感覚はありません。滑らかで心地良い筆記が楽しめます。携帯性と機能性を兼ね備えていて、愛らしい佇まいが常に持ち歩きたくなるペンです。
続いては、1946年に創業した日本の筆記具メーカー、ぺんてるのシャープペンシル「スマッシュ」。手頃な価格ながら、随所にこだわりが感じられるペンです。スマッシュは、製図用シャープペン「グラフ1000」をもとに、一般向けに開発され、1987年に発売された商品。0.3mmのタイプは一度廃番になっていましたが、2019年に復刻されました。発売当時からマイナーチェンジは行われず、当時の姿のままで発売。その完成度の高さが伺えます。スマッシュは、「先金(さきがね)」と呼ばれるペン先部分が、グリップ部分と一体化した作り。筆記時にペン先が緩むことがなく、安定した筆記が可能です。樹脂製の本体に対しペン先部分の素材が真鍮製のため、重心がペン先寄りで非常に書きやすいバランスになっています。また、芯を繰り出すための「チャック」という部品が金属製で、安価なプラスティック製とは異なり、正確に芯を出すことが可能。ノックの度に内部の精密な作りを感じることができます。その他、焼き付け塗装によるペン先部分のマットな質感、グリップ部分のデコボコとしたラバー、ノック部分の蛇腹など、デザイン面にもこだわりが感じられます。しっかりとした精密な作りとデザイン性の高さは、相棒と呼べる1本です。
3本目は、ドイツの老舗メーカー、LAMY(ラミー)の「xevo(セヴォ)」。ラミーとしては、約4年ぶりとなる新シリーズのボールペンです。ドイツのデザイナー、エリック・デーゲンハルトによるデザインで、すっきりとしたディテールが特徴。装飾を極力省き、機能美を追求したシンプルでモダンなデザインは、BAUHAUS(バウハウス)の精神を受け継ぐ、ラミーらしいモデルです。グリップ部分は、人間工学に基づいた三角形軸で、本体部分に向かって徐々に円形になっています。クリップ付け根部分のくぼみは、デザインのアクセントになっているだけでなく、ツイストして芯を繰り出す際に指でつまむための部分としての機能も持ち合わせています。特徴的なペンの形状ながら、ペン先からクリップにかけての滑らかな繋がりは、機能美を感じることができる、デザイン性に優れた1本です。Eric Degenhardt(エリック・デーゲンハルト)http://www.eric-degenhardt.com/
最後に紹介するのは、1846年創業のアメリカの老舗筆記具ブランド、CROSS(クロス)の「ベイリーライト ボールペン」です。クロスのミドルクラスの定番モデル、「ベイリー」をカジュアルにしたシリーズで、ボディは軽量なレジン製を採用。カラーも、ベイリーの真鍮ラッカー仕上げとは異なった、発色の良いライトな色展開です。中央リング部分の装飾がしっかりと施され、単純な廉価モデルではなく、ブラッシュアップした新シリーズといった印象のモデルです。太めの軸にクラシックなデザインという、高級ボールペンの定番スタイルを引継ぎつつも、素材とカラーで現代的に仕上げた、バランスの良い1本です。
ペンは、いつも身近にあるもの。自分を表現するツールにもなる、特別な1本を選んでみませんか?
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